奇跡の発見

漱石「門」、幻の原稿4枚発見 漢字・ルビに違い
 (www.asahi.com 2012年6月22日16時19分)
 
 文豪・夏目漱石(1867〜1916)の小説「門」の直筆原稿のうち、半世紀以上にわたって所在が分かっていなかった4枚が福島市の個人宅で見つかった。これで全751枚がそろった。広く読まれている全集や文庫本と比べると、漢字やルビ、読点などに違いがあり、こうした本の文章に影響を与える可能性がある。
 
 「門」は1910(明治43)年3月1日〜同年6月12日、東京朝日新聞大阪朝日新聞に104回連載された長編小説。今回見つかった原稿は連載第14回の8枚目と第70回の5、6、7枚目。漱石が個人で使うために作った「漱石山房」の原稿用紙(19字詰め10行)に書かれている。
 
 「門」の原稿は、日本や東洋の書物や絵画などを所蔵する大東急記念文庫(東京)が58年から大半の747枚を所蔵しているが、残り4枚がなかった。ところが、個人宅で手紙などが入った箱から4枚が見つかったという。