天安門から23年

「今日」「広場」も検索NG 天安門23年で中国当局 (www.asahi.com 2012年6月4日18時48分)
 
 「6月4日(月)、曇り、おはよう」――。天安門事件から23年を迎えた4日、中国版ツイッター「微博」では、こんな文章も「公開に適しない」として削除された。「6月4日」を敏感な言葉と位置付け、当局が管理を厳格化している表れとみられる。
 
 また、「今日」「広場」「民主」といった単語の検索も制限された。普段から中国のネット上で制限されている「天安門」などに加え、事件の歴史を思い起こさせる「戦車」「運動」も検索できなかった。
 
 さらに規制は隠語にも広がっており、「5月35日」(5月31日+4日)や8の2乗を表す言葉(答えが64=6月4日)も「関連法規と政策に基づいて表示できない」。ろうそくの絵文字も削除された。
 
 
天安門事件から23年 胡政権、「動乱」評価変えぬまま (www.asahi.com 2012年6月4日4時3分)
 
 1989年に中国の民主化を求めた若者らを共産党が弾圧した「天安門事件」から、4日で23年となる。今年の共産党大会で引退する胡錦濤(フー・チンタオ)指導部は、民主化運動を「動乱」とした党の評価を変えぬまま、党への批判の動きを引き続き封じ込めている。
 
 3日午後、ネット上では黒いシャツを着て各地で事件の犠牲者を追悼する行動が呼びかけられた。しかし、天安門広場ではいつもより多くの警察車両が巡回し、こうした動きを抑え込んだ。北京市内の人権活動家の自宅には3日朝から警察が張り付いて外出を禁じるなど、例年通り厳しい監視態勢が敷かれている。
 
 事件で子供を失った遺族でつくるグループ「天安門の母」は、胡錦濤政権下で迎える最後の命日を前に声明を発表。「(胡政権下で)中国は高度の経済成長を遂げた。政治制度改革を始めるチャンスだったのに、硬直化した官僚は中国の平和的な変革を実現する歴史的なチャンスを無駄にした」と批判した。