リスクを計算する

原発コスト試算まとめる 原子力 (www.asahi.com 2011年11月10日19時47分)
 
 内閣府原子力委員会は10日、原子力発電所の事故リスクと核燃料サイクルのコスト試算をまとめた。過酷事故に備えて上乗せが必要なコストは発電量1キロワット時あたり最大1.6円とした。核燃料サイクルでは、使用済み燃料をすべて再処理する場合のコストは約2円、そのまま地中に埋める「直接処分」では約1円だった。
 
 原子力委はこの日、小委員会が8日にまとめた試算の中間報告を「適切」と認めた。事故コストは複数のケースを試算。稼働率は60、70、80%を想定、事故の発生確率は、(1)国際原子力機関IAEA)の安全目標「10万年に1回」(2)世界で過去に起きた事故の頻度を当てはめた「1万年に3.5回」(国内の原発での頻度で考えると57年に1回に相当)(3)福島第一原発1〜3号機の事故で国内の原発の運転実績を割った「500年に1回」(国内の原発での頻度を考えると10年に1回に相当)――を想定した。
 
 その結果、1キロワット時あたり0.006〜1.6円になった。事故の損害額は4兆9936億円とした。さらに1兆円増えるごとに、コストは0.001〜0.32円増えるという。