戦争の「終結」

米軍、年内イラク完全撤退 オバマ大統領「戦争終結 (www.asahi.com 2011年10月22日11時13分)
 
 オバマ米大統領は21日、ホワイトハウスで、イラク駐留米軍を今年末までに完全に撤退させると発表した。「アメリカのイラクでの戦争は9年近くを経て終結する」とし、イラクのマリキ政権と新たな協力関係に向けた話し合いを始める方針を明らかにした。
 
 イラクには現在、約3万9千人の米軍が駐留しており、イラク政府との協定で今年末が駐留期限になっている。オバマ大統領は発表前にマリキ首相とテレビ回線で会談し、イラクとの「戦略的枠組み合意」に基づいて今後の協力関係を話し合っていくことで一致。数週間のうちに両政府の高官協議を開き、12月にマリキ氏をワシントンに招く考えを明らかにした。
 
 米国では高い失業率や深刻な不況を背景に、膨大な戦費を伴う国外での軍事行動に否定的な世論が強い。オバマ大統領は来年の米大統領選を意識し、「戦争の波は引きつつある」とし、アフガニスタンでも撤退を進める考えを強調した。2009年1月のオバマ政権発足時にイラクとアフガンで計18万人だった駐留米軍が「今年末に約半数の9万人になる」と述べた。