グアテマラの人体実験

グアテマラでの性病人体実験 死者は83人 米調査委 (www.asahi.com 2011年9月1日0時15分)
 
 米科学者が1940年代に中米グアテマラの病院や刑務所で、性病に感染させる人体実験を実施していた問題で、オバマ大統領直属の委員会がこのほど、実験による死者が83人に上ることなどを盛り込んだ調査結果を公表した。
 
 AP通信によると、米国の公衆衛生当局の医師らが、抗生物質の効き目を調べる目的で、兵士や受刑者、精神障害者ら1300人を意図的に梅毒や淋病に感染させた。このうち治療を受けたのは約700人で、83人が死亡していたことが確認された。委員会のメンバーは「科学者は医学の進歩を優先し、人間としての良識を欠いていた」と非難した。
 
 この問題は昨年、文献を調べていた研究者が発見し、明るみに出た。オバマ大統領は昨年10月、グアテマラのコロン大統領に電話で謝罪している。