このような苦渋

日航機事故25年、追悼の火 (www.asahi.com 2010年8月12日21時11分)
 
 520人が犠牲になった日航機墜落事故から25年を迎えた12日夕、現場となった御巣鷹の尾根(群馬県上野村)のふもとにある「慰霊の園」で、追悼慰霊式が開かれた。遺族約150人に加え、国土交通相日航の会長らが参列。遺族らは墜落した午後6時56分にろうそくに点火し、犠牲者を供養した。
(略)
 この日は雨模様の中、早朝から87家族308人(日航まとめ)の遺族が尾根に入った。ただ、遺族も高齢化が進み、登山を断念した人も少なくない。一方で、事故後に生まれた子や孫を連れた遺族も多かった。
 
 事故機が羽田空港を出発するときに、同機のドアを最後に閉めたという元日航関連会社の男性(56)も登った。
 あの日、夏休みを楽しむ笑顔の親子連れや歌手の坂本九さんも見届けた。「自分のドアの閉め方が悪かったのか」「自分が送り出してしまった」などと考え、これまで尾根を訪ねられなかった。
 25年がたち、「事故を忘れず教訓としなければ」と思い直した。「二度とこんな事故が起きないよう、祈り続けたい」と話した。