輪廻転生にこだわらず

ダライ・ラマ「輪廻転生にこだわらず」 横浜で講演 (毎日新聞 6月26日 19時50分)
 
 来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(74)は26日、横浜市内で講演し、自身の後継者選びについて「新しい方法をとってもかまわない」と述べ、輪廻転生制度による伝統的な選び方にはこだわらないとの考えを示した。
 
 チベット仏教指導者の後継者を巡っては、ダライ・ラマが95年、ナンバー2のパンチェン・ラマ11世にゲドン・チョエキ・ニマ氏(21)を公認したが、これを拒否した中国政府はギャインツァイン・ノルブ氏(21)を指名した。亡命チベット人社会には、ダライ・ラマが死去すれば中国政府がチベット側の意向を無視して後継者を選ぶとの懸念がある。
 ダライ・ラマは「(後継者について)私自身が口を挟むべきことではない」とした上で「これから先のダライ・ラマ制度を存続すべきかはチベットの民衆が決めるべきことだ」と述べた。