戦略としての「安定」

「全面戦争、絶対にない」韓国大統領、シンガポール (www.asahi.com 2010年6月5日20時42分)
 
 韓国の李明博大統領は5日、訪問先のシンガポールの経済関係者と懇談し、「韓(朝鮮)半島で全面戦争の可能性は絶対にない。局地的に平和を脅かすことが時々起きるが、抑止していく」と語った。哨戒艦沈没事件を機に情勢が緊張するなか、経済界の不安を払拭し、投資を促すため「安定」を強調した。大統領府報道官が明らかにした。
 
 李大統領は同日、米国のゲーツ国防長官とも会談した。韓国大統領府によると、ゲーツ氏は、米韓合同軍事演習の実施や国連安全保障理事会での協議の進め方などについて「韓国政府の主導に従う」と述べた。韓国メディアには、米国が強硬姿勢をとり続ける韓国に距離を置き始めたのでは、との指摘が出始めている。これに対し、韓国政府関係者は「我々も北に挑発行為をやめて対話に戻るよう呼びかけており、米国は韓国への支持を繰り返し表明している」と反論した。