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 丸善にて中山元訳・カント『純粋理性批判 1』(光文社古典新訳文庫)、藤原正彦『名著講義』(文藝春秋)を購入。大学に入ってすぐ、ドイツ文学の教授から「文学をやるならカントを読め」と言われ、岩波文庫を参照にしながら、レクラムのKritik der reinen Vernunftを手に取ってみた記憶もあるが、結局、哲学は専門的な訓練なしに読むことは不可能なのだ。中山元訳の序論の書き出しなど、おっと思わせるフレーズもあるが、果たしてどうだろうか。
 
 『名著講義』は、新渡戸稲造『武士道』や内村鑑三『代表的日本人』、宮本常一『忘れられた日本人』など、講義で扱われているセレクションが面白い。
 

純粋理性批判〈1〉 (光文社古典新訳文庫)

純粋理性批判〈1〉 (光文社古典新訳文庫)