珠玉の音の中で

 今日はきみまるさんのご招待で、午後から杉並公会堂に「加賀ちひろ・石丸ユキ ピアノリサイタル」を聴きに行ってきた。開演時には、小ホールの客席も聴衆でほぼ一杯。プログラムは加賀ちひろさんがモーツァルトの「ソナタKV330」とラフマニノフの「楽興の時」、石丸ユキさんがシューマンの「アラベスク」とショパンの「ソナタNo.2」、バルトークの「ルーマニア民族舞曲」。アンコールでは、2人による連弾でブラームスの「ハンガリー舞曲」1番と5番も。
 
 20分の休憩を挟んで、一人ほぼ40分ずつのリサイタルはあっという間のひとときだったが、二人とも若々しく素晴らしい演奏だった。ぼくは滅多にコンサートには出かけないので、ピアノ曲といえばリヒテルルービンシュタインアシュケナージ(あるいはミケランジェリアルゲリッチポリーニ)なんかをCDで聞くばかりだけれど、コンサートホールという特別な「空間」で、大勢の聴衆が固唾をのむ中で演奏される“緊張感”は、まさに何ものにも代えがたい素晴らしさだ。