最も引用された

ヒッグス論文、引用最多 (www.asahi.com 2013年6月24日9時15分)
 
 米情報サービスのトムソン・ロイターは、昨年発表された学術論文のうち、最も引用されることが多かった51編のリストを発表した。大型加速器LHCでのヒッグス粒子探しの論文が1、2位だったほか、関連論文がリストの約2割を占め、大きな関心が集まっていることをうかがわせた。
 
 1万2千以上の学術誌から作った文献データベースを分析した。米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載された論文が13編あり、雑誌別では最多。ネイチャー(9編)、LHCの論文も載ったフィジックス・レターズB(8編)が続いた。
 

夢・神話・物語の深層

 Libro調布店にて國分功一郎ドゥルーズの哲学原理』、河合隼雄『日本人の心を解く』(岩波現代全書)、月村太郎『民族紛争』(岩波新書)、瀧井一博『明治国家をつくった人々』(講談社現代新書)を購入。
 

日本人の心を解く――夢・神話・物語の深層へ (岩波現代全書)

日本人の心を解く――夢・神話・物語の深層へ (岩波現代全書)

信仰の対象と芸術の源泉としての富士山

富士山、世界文化遺産に登録決定 三保松原も含む (www.asahi.com 2013年06月22日19時11分)
 
 カンボジアプノンペンで開かれているユネスコ世界遺産委員会は22日、「富士山」(山梨、静岡両県)を世界文化遺産に登録することを決めた。同委の諮問機関が事前勧告で、構成資産からの除外を登録の条件とした三保松原(みほのまつばら、静岡市)は、委員国の支持を集めて、資産に含まれることになった。
 
 「富士山」の登録で、国内の文化遺産は13件、自然遺産と合わせた世界遺産は17件になる。
 
 富士山は、現地時間午後2時半(日本時間同4時半)過ぎから開かれた同日の後半の部の冒頭で40分余りにわたって審議された。特に、世界遺産委員会の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)が構成資産からの除外を求めていた三保松原について、各国から「重要である」との発言が相次いだ。議長が登録を宣言すると各国の代表団から祝福の拍手が湧いた。
 
 富士山から45キロ離れていることなどが問題視された三保松原だが、日本政府は「芸術の源泉であることを担保し、信仰の対象としても重要な資産」と主張。世界遺産委員会の委員国に、三保松原の重要性を伝えてきた。事前の感触は厳しかったが、近藤誠一文化庁長官自らプノンペンに乗り込み、委員会での審議直前まで働きかけを続けていた。
 
 また名称は、文化遺産としての性格がよりわかるよう、推薦時の「富士山」から「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」と変更された。
 

手つかずの廃炉

チェルノブイリ、27年廃炉手つかず 記者が内部ルポ (www.asahi.com 2013年6月21日23時3分)
 
 史上最悪の原発事故を起こした、ウクライナチェルノブイリ原発4号機の内部に20日、朝日新聞記者が入った。事故から27年がたった今も廃炉作業は見通しがたたず、内部は手つかずのままだ。爆発で壊れた建屋をコンクリートで覆った「石棺」は傷みが激しく、放射能汚染が広がる危険にさらされている。
 
 石棺内部にある4号機の制御室。手持ちの放射線測定器は毎時7マイクロシーベルトを指す。1990年に別の朝日新聞記者が入った時は30マイクロ。4分の1に減った。だが、分厚いコンクリート壁を隔てた先に、爆発事故を起こした原子炉に溶けた燃料がそのまま残る。近づけば即死するほど放射線量が高く、簡単には立ち入れない。
 
 チェルノブイリ原発は今、再び危機にさらされている。崩れかかっている原子炉建屋を80メートルほどの高さの巨大鉄骨で、かろうじて支えている。石棺からむき出しの鉄筋が赤くさびる。放射性物質が外に飛び散らないように封じ込めるので精いっぱいだ。雨水がすき間から入り込み、中の放射性物質と混じり合い、土壌に漏れ出している。
 
 危機を打開しようと、2年後の完成を目指し、4号機を丸ごと覆うドーム形のシェルターを建設中だ。建屋の崩壊で外に放射性物質が飛び散るのを防ぐ。
 
 アレクサンドル・ノビコフ技術担当副技師長は「ゆくゆくは石棺を壊して溶けた燃料を取り出す。だが、工程は決まっていない。100年かかることも想定しなければならない」と話した。
 
     ◇
 
 〈チェルノブイリ原発事故〉 1986年4月に起きた史上最悪の原発事故。4号機で試験運転中に爆発を起こし、原子炉がむき出しになった。発生から10日間で福島第一原発事故の約6倍にあたる520京(京は兆の1万倍)ベクレルの放射性物質を放出し、北半球全体に広がった。事故直後の消火活動で30人以上が死亡。2週間以内に発電所の30キロ圏内の住民11万6千人が強制避難させられた。
 

興奮する脳

脳の興奮、寝付きに影響 筑波大グループが裏付け (www.asahi.com 2013年06月20日
 
 起きているときの経験が寝付きやすさに影響することを、筑波大の柳沢正史教授らの研究グループがマウスの実験で突き止めた。「脳が興奮した状態のままだと、ベッドに入っても目がさえてなかなか眠れない」といった、私たちの日常経験を裏付ける結果という。米科学アカデミー紀要に論文が掲載された。
 
 実験ではマウスを二つの集団に分け、本来は眠る時間帯に6時間にわたって眠らせないようにした。
 
 一つ目の集団は、眠りそうになるたびに体に触れて睡眠を邪魔し、「嫌々ながら起きている」状態にした。一方、もう一つの集団は巣箱を1時間ごとに交換して新しい環境に興味を持たせて自発的な探索行動を起こさせ、「自発的に起きている」状態にした。
 
 その結果、嫌々起きていたマウスは、眠れる環境を与えると2〜5分ですぐに眠りに落ちたのに対し、自発的に起きていたマウスは眠るまでに15〜20分かかった。どちらのグループも断眠は6時間で、睡眠不足の程度は同レベルであることから、自発的な探索行動をしたマウスは脳の興奮状態が続いて寝付きにくくなったと考えられるという。
 
 柳沢教授は「これまで経験的に言われていたことを、科学的に検証することができた。徹夜明けで睡眠が必要な人でも、興奮した状況が続くと眠気を感じないことがある。いわゆる眠気が吹っ飛ぶという状況も、今回の実験から説明できる」と話している。
 

マルチバース

 Book 1stにてハイデガー存在と時間(二)』(岩波文庫)、佐藤勝彦『宇宙は無数にあるのか』(集英社新書)、橋爪大三郎『世界は宗教で動いてる』(光文社新書)を購入。